このシリーズでは、介護福祉士国家試験の過去問を1問ずつ、やさしい日本語で解説しています。今日は第38回の問題7です。
テーマは「一人暮らしの要支援者を支えるサービス」です。要支援と要介護では、使えるサービスの範囲がちがいます。今回は、要支援の人にどんなサービスが向いているのか、一緒に見ていきましょう。
問題
Aパート
科目:介護の基本
【問題7】
次の記述のうち,介護保険制度における一人暮らしの要支援者を支えるサービスの内容として,適切なものを1つ選びなさい。
1.夜間を安心して過ごすために,夜間対応型訪問介護を利用する。
2.自宅で安全に移動するために,介護予防住宅改修を利用する。
3.趣味のカラオケに行くために,小規模多機能型居宅介護を利用する。
4.身元保証や死後の財産処分のために,高齢者等終身サポート事業を利用する。
5.金銭管理のために,日常生活自立支援事業を利用する。
ことばの説明
『介護保険制度』
40歳以上の人がお金を出し合い、介護が必要になったときにサービスを利用できるようにする、国の制度のことです。
『要支援者』
今のままだと将来介護が必要になるおそれがあり、日常生活に少し支援が必要な人のことです。
『夜間対応型訪問介護』
夜間に、介護職員が利用者の自宅を訪問して介助を行うサービスのことです。おもに要介護の人が対象です。
『介護予防住宅改修』
要支援の人が自宅で安全に生活できるように、手すりの取り付けなどの工事にかかる費用を、介護保険から支援する制度のことです。
『小規模多機能型居宅介護』
通い、訪問、泊まりを組み合わせて利用できる、地域密着型のサービスのことです。
『高齢者等終身サポート事業』
身元保証や、亡くなったあとの手続きなどを、民間の事業者が引き受けるサービスのことです。介護保険のサービスではありません。
『日常生活自立支援事業』
判断する力に不安がある人が、お金の管理や書類の手続きなどを手伝ってもらえる制度のことです。介護保険のサービスではありません。
正解
自宅で安全に移動するために,介護予防住宅改修を利用する
やさしい解説
要支援の人は、まだ多くのことを自分でできますが、これから介護が必要にならないように予防することが大切です。介護予防住宅改修は、手すりをつけるなど自宅を安全にすることで、転んでけがをすることを防ぎ、要支援の人が安心して自宅で生活を続けられるようにする支援です。だから、選択肢2が最も適切です。
ほかのせんたくしは、なぜちがう?
夜間を安心して過ごすために,夜間対応型訪問介護を利用する
夜間対応型訪問介護は、おもに要介護の人を対象とする地域密着型のサービスです。今回のような要支援の人を支える内容としては適切ではありません。
趣味のカラオケに行くために,小規模多機能型居宅介護を利用する
小規模多機能型居宅介護は、趣味の外出のためだけに利用するサービスではありません。日常生活全体を支えるためのサービスです。
身元保証や死後の財産処分のために,高齢者等終身サポート事業を利用する
高齢者等終身サポート事業は、介護保険制度のサービスではありません。身元保証や亡くなったあとの手続きなどを、民間の事業者が行うものです。
金銭管理のために,日常生活自立支援事業を利用する
日常生活自立支援事業は、お金の管理などを手伝う制度ですが、介護保険制度のサービスではありません。
おぼえるポイント
・介護予防住宅改修は、要支援の人が自宅で安全に生活できるようにするための、介護保険のサービスです。
・夜間対応型訪問介護や小規模多機能型居宅介護は、おもに要介護の人向けのサービスです。
・高齢者等終身サポート事業や日常生活自立支援事業は、介護保険制度のサービスではありません。
次回予告
次回もこのシリーズで、介護福祉士国家試験の過去問を1問ずつ、やさしい日本語で解説していきます。お楽しみに。
※この記事は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公開している過去問をもとに作成しています。

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