介護福祉士国家試験 過去問解説 第38回 問題35

第38回

第38回 問題35(Aパート 生活支援技術)
テーマは,介護福祉職かいごふくししょくが利用者りようしゃの生活せいかつをどのように支援しえんするかということです。
「生活せいかつを支援しえんする」と言っても,かかわり方にはいろいろな考え方がありますね。

問題もんだい

次の記述きじゅつのうち,介護福祉職かいごふくししょくが行おこなう利用者りようしゃの生活支援せいかつしえんとして,最もっとも適切てきせつなものを1つ選えらびなさい。

1 利用者りようしゃができないことを代かわりに行おこなうことに重点じゅうてんを置おく。
2 利用者りようしゃの全体像ぜんたいぞうをとらえて支援しえんする。
3 利用者りようしゃがすべてを自分一人じぶんひとりでできるようにする。
4 利用者りようしゃの生活せいかつの効率化こうりつかを図はかることを目標もくひょうにする。
5 利用者りようしゃに同情どうじょうする気持きもちで寄より添そう。

ことばの説明せつめい

『重点じゅうてんを置おく』
いちばん大切たいせつなこととして,そこに気持きもちを向むけることです。

『効率化こうりつか』
むだを減へらして,はやく・かんたんにできるようにすることです。

『同情どうじょうする』
相手あいてのつらい気持きもちを見みて,「かわいそう」と感かんじることです。

『寄より添そう』
相手あいてのそばにいて,気持きもちを一緒いっしょに感かんじることです。

正解せいかい
2利用者りようしゃの全体像ぜんたいぞうをとらえて支援しえんする。
やさしい解説かいせつ

介護福祉職かいごふくししょくの仕事しごとは,利用者りようしゃの生活せいかつを支援しえんすることです。
生活せいかつを支援しえんするときは,体からだのことだけでなく,心こころの状態じょうたいや,これまでの生活せいかつ,まわりの人ひととの関係かんけいなども見みる必要ひつようがあります。
このように,利用者りようしゃを一ひとつの部分ぶぶんだけで見みるのではなく,全体ぜんたいとしてとらえることを「全体像ぜんたいぞうをとらえる」と言いいます。
全体像ぜんたいぞうをとらえたうえで支援しえんすることで,その人ひとに合あった生活支援せいかつしえんができます。
だから,選択肢せんたくし2が正解せいかいです。

ほかの選択肢せんたくしは,なぜ違ちがう?
1利用者りようしゃができないことを代かわりに行おこなうことに重点じゅうてんを置おく。

できないことをなんでも代かわりにやってしまうと,利用者りようしゃができることまで,できなくなってしまいます。
だから,違ちがいます。

3利用者りようしゃがすべてを自分一人じぶんひとりでできるようにする。

自分じぶんでできることを増ふやすのは大切たいせつですが,「すべて」を一人ひとりでやらせようとすると,利用者りようしゃに無理むりな負担ふたんがかかることもあります。
だから,最もっとも適切てきせつとは言いえません。

4利用者りようしゃの生活せいかつの効率化こうりつかを図はかることを目標もくひょうにする。

効率化こうりつかばかりを考かんがえると,利用者りようしゃの気持きもちや希望きぼうが大切たいせつにされなくなってしまいます。
だから,違ちがいます。

5利用者りようしゃに同情どうじょうする気持きもちで寄より添そう。

同情どうじょうは,相手あいてを「かわいそう」と見みる気持きもちです。
介護福祉職かいごふくししょくには,利用者りようしゃを一人ひとりの人ひととして理解りかいし,全体像ぜんたいぞうをとらえてかかわる姿勢しせいが求もとめられます。
だから,最もっとも適切てきせつとは言いえません。

おぼえるポイント

■ 生活支援せいかつしえんは,利用者りようしゃの全体像ぜんたいぞうをとらえて行おこなうことが基本きほんです。
■ できることまで代かわりに行おこなうと,利用者りようしゃの力ちからを奪うばってしまいます。
■ 支援しえんの目標もくひょうは,効率こうりつではなく,利用者りようしゃらしい生活せいかつです。
■ 同情どうじょうではなく,専門職せんもんしょくとしての理解りかいにもとづいてかかわることが大切たいせつです。

※この記事は公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん 社会福祉ふくし振興しんこう・試験しけんセンターが公開こうかいしている過去問かこもんをもとに作成さくせいしています。

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